歯周病の予防、虫歯の予防のお話
歯周病という名前はTVのCMでもよく耳にするため皆さん一度はきいたことがあると思います。歯周病は歯のまわりに汚れや歯石がずっとついていることで歯茎が炎症をおこし、歯を支えている骨が吸収してしまい、最終的に歯を支えられなくなり抜け落ちてしまいます。
歯が無くなってしまうと自分の歯ではない人工物を入れることになり、お口にあうまでに時間がかかることもあります。
最近のデータで、高齢者の歯が残っている数が多いほど、自立して生活ができる期間、つまり健康寿命が長いというものも報告されています。こういった観点からも自分の歯を出来るだけ長持ちするようなケアをしてあげた方が良いでしょう。
最近はたばこを吸えるお店も少なくなってきていますが、電子たばこなども販売され気軽に吸われる方もいるのではないでしょうか。たばこは歯周病の進行を早める原因の一つです。肺がんなどは原因としてよく知られていることですが、たばこも歯周病に大きく関与します。たばこに含まれる有害物質が歯茎の血管を収縮させ血流を少なくします。そうなると歯茎に運ばれる酸素の量が少なくなり、歯周ポケットの中の細菌が繁殖し、その細菌が出す毒素でより歯周病が進行すると言われています。今は禁煙外来などもありますので利用してもいいかもしれません。
歯周病はご自身がいつもやられている歯磨きが重要になっていきます。あまり意識せず、他事をしながらやっていると意外と癖がついていて、磨けていない箇所があることも。歯周病は腫れたりしなければ痛みなど出さないため自分では気づきにくいことも多いです。そういった時こそ歯医者さんで診てもらいましょう。
虫歯の予防
自分では歯磨きを気をつけていても歯医者さんにいくと虫歯がありますね、と言われたことがある人は多いのではないでしょうか。もしかすると間食を何度もしていることはないでしょうか。例えばのど飴や野菜ジュースといったものでも、間食に入ります。お口の中は、食べ物が入ると歯が溶けやすい状態になり、唾液によって時間をかけて唾液に溶けた歯の成分を歯に戻していきます。これが間食が多いと、歯の成分が溶け出たのを戻すことができなくなり、虫歯ができやすいお口の中の環境になってしまいます。意外とちょこちょこ食べてしまいがちですが、虫歯の観点からいくと辞めた方が良いでしょう。
虫歯輿望で重要なのは
1:食生活習慣
2:歯磨き特にデンタルフロス
食生活習慣は間食の時間を決めてダラダラ食べはやめる。
アメやジュースなど砂糖が多量に含まれているものは極力控えるなどです。
歯磨きで重要なのはデンタルフロス。虫歯のできやすい場所は歯と歯の間の隣接面と言われる場所です。実際に診療していても多くの方は歯と歯の間に虫歯ができています。なぜ歯と歯の間に虫歯ができやすいのでしょうか。
それは歯と歯の間が歯ブラシでは磨くことができないからです。歯ブラシで歯と歯の間のプラークを落とすことはかなり難しいでしょう。よほど歯と歯の間を意識して毛先を入れないと難しいと思います。ほとんどの方は歯と歯の間を磨くことができなくて歯の表と裏だけ綺麗になり間にはプラークが残っていることが大半です。その落としきれないプラークを取るのがデンタルフロスです。
日本人の方はフロスを使う集患があまりありません。(株)LIONが調べたこのようなデータがあります。
日本人のフロスの使用率は約2割、欧米では6割の使用率。
日本と欧米ではこんなにもデンタルフロスの使用率に差があるのです。
虫歯予防のための1番の投資はデンタルフロスと歯科医院での定期健診が1番いいでしょう。
まとめ
虫歯は、「歯の質」「糖」「時間」「虫歯菌」が全てそろうとなります。
歯の質を高めるにはフッ素入りの歯磨き粉、糖は砂糖をなるべく取らない食生活習慣、時間はダラダラ食べ、虫歯菌はキシリトールガムやデンタルフロス、歯科医院での定期健診。これらのことを気をつけて虫歯予防をしていきましょう。
歯周病予防も1番重要なのは歯科医院での定期健診です。虫歯も歯周病は風邪などと違って自然に治る病気ではありません。しっかりと日頃から予防をしつつ歯科医院で定期的なチェックをしてもらいましょう。