すきっ歯治療

生えてきた歯が小さいケース

もともと生えてきた歯が小さい場合や、歯の形状によっては歯と歯の間にすき間ができ、すきっ歯になる傾向があります。

生えてくるべき歯が生え揃わないケース

成人で上下の永久歯が生えそろうと、全部で28本になります。ところが、中には遺伝などの原因で歯の本数が不足していたり、歯が顎の骨の中に埋まったままだったりする人がいらっしゃいます。こうしたケースでは、本来あるべき場所に歯がないため、すき間が生じます。

歯と顎の大きさが合わずにすき間ができる

顎の大きさに対して歯が小さかったり大きかったりすると、歯と歯の間にすき間ができます。人によってすき間ができる場所は異なり、前歯だけにすき間がある「正中離開」や全体的にすき間がある場合など、症状は人によって異なります。

普段の癖やケア不足が原因の「すきっ歯」

頻繁にほおづえをつく、唇を噛む等の癖がある

ほおづえをつく癖があると奥歯の咬み合わせに狂いが生じて、歯並びが乱れることがあります。また、舌を前に出す癖や唇を噛む癖がある場合、お口の周辺にある筋肉の力で前歯が出てきて、すき間ができることもあります。
どちらも歯並びを乱す癖が原因となってすき間の発生につながります。

奥歯を失った・歯周病が原因になるケース

奥歯を失った場合、咬み合わせの負担が前歯にかかり、歯が移動してすき間の原因となります。
また、歯周病の症状が進行すると、歯を支える骨や歯ぐきが弱くなります。その結果、歯がぐらつき前歯が出てすき間が生じることがあります。

歯と歯のすき間を「ダイレクトボンディング」というプラスチックで埋めて、自然な美しい口元に整える治療方法です。
2mmほどの小さなすき間にも対応できるダイレクトボンディングは、歯を削る必要がなく痛みもありません。1回の治療で完了するため、その日のうちに美しい形と色に仕上がります。
また、ダイレクトボンディングで使うプラスチックは、毎日使ううちに変色してしまいますが、補修が安易で、こまめにクリーニングすれば長持ちします。
ただし、整形や色合わせを適切に行うダイレクトボンディングは、医師の技術力に仕上がりが左右される、難しい治療のため信頼できる歯医者選びが大切です。

ラミネートベニアは、歯の表面を0.5mmほど削ってセラミックを貼り付け、歯のすき間を埋める治療方法です。ラミベートベニアはすきっ歯の治療だけでなく、歯の変色した部分を白くしたり、短い歯を長く、斜めの歯をまっすぐにしたりもできます。形と色を同時に改善できる「つけ爪」のような治療です。
セラミックを使用するラミネートベニアは、治療後の変色もほとんどなく、汚れがつきにくい材質なので清潔な状態を保ちやすいことが特徴。歯ぐきと馴染みがよく、審美性にも優れます。
ただし、歯並びや咬み合わせによっては形を大きく変える必要があるケースには適応できません。また、非常に薄いセラミックを使用するため、咬み締める癖などで欠けることがあります。

「歯の大きさにばらつきがある」「歯並びのがたつきが多い」場合は、歯の大きさや傾きを修復する「セラミック矯正治療」で、全体の歯とバランスが取れた前歯に変えられます。
オールセラミッククラウンを被せるこの矯正治療では、ラミネートベニアよりも歯を削る量こそ多くなりますが、歯の大きさや形を大幅に変更でき、同時にすき間を埋める役割も担います。
すきっ歯だけでなく周辺の歯とのバランスを整えたい方や、歯の色を白くしたい方などのご要望に広くお応えできます。

矯正治療は、器具を使って歯を正常な位置に移動させる治療方法です。昔から多くの方が利用しており、合理的かつ歯を削らず、人工物修復物も体に入れないので、体に優しく自然な治療とも言えます。
すきっ歯がある場合、その多くは他の歯の並びも乱れていることが少なくありません。全体的な歯並びの治療を希望される方は、矯正治療をおすすめいたします。
しかし、矯正治療ではすきっ歯だけの治療なら早い方でも2〜3ヶ月ほどと、どうしても治療期間が長くなるうえ、金属のワイヤーや装置を装着する必要があります。
近年ではマウスピース型矯正や舌側矯正など、目立ちにくい矯正治療の技術も進歩しているので、ご希望に応じた矯正治療をご提案いたします。