口腔癌ってご存知ですか?
初めましてこんにちは。名古屋市緑区の左京山歯科クリニックの院長の宮崎です。
皆さん、口の中にも癌ができるってご存知ですか??胃癌や肺癌は知っていても口の中に癌ができることは知らない方もいたのではないでしょうか。
実は歯以外の組織には癌が発生します。2017年では約7000人くらいの方が口腔癌を発症していると言われ、さらにそのうちの約半数程度の方が死亡しているというデータもあります。これだけ見ると結構致死率が高いように思いますが実は口腔癌は発見さえ早ければ比較的生存率がいい癌なのです。
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口腔癌で1番多いのは舌癌
口の中にできる癌で1番多いのは舌癌です。では舌のどの部位によくできるのかというと舌の側面です。しかもかなり下の方にできるのでぱっと見では見えません。舌を引っ張ってよく見ないとみつかりません。
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口腔癌は見つけにくい!?
口の中はかなり特殊な組織なんです。熱々のお茶をフーフー言いながら飲めますよね?あれって7、80℃位あるんですよ。逆に冷たーいキンキンに冷えたアイスも食べれます。そして硬いあられなどを食べても口の中は血だらけにはなりません。口の中はかなり丈夫な組織でできているのです。つまり癌が組織の内側からできてきたとしても丈夫な組織に邪魔されて表層に表れにくいのです。だから口腔癌が普通の方が自分で分かった時というのは実は結構進行してきている状態なのです。
逆にまだそこまで進行していない初期の状態というのはどういう状態かというと、口の中では白っぽかったり赤っぽいことが多いのです。これを前癌病変と言い注意深く経過観察を続けるか口腔外科で精密検査を受ける必要があるのです。しかし口の中の癌はほとんどは目で見たり触れたりできる部位にできます。つまり歯科医院で発見できることがほとんどなのです。虫歯で痛くなった時だけしかいいんに行くのではなく定期的にチェックを受けに行くことで癌の早期発見にもつながる場合もあるのです。
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口腔癌の原因は?
飲酒や喫煙が原因となる場合が多いですが合ってない義歯を入れていたり、虫歯で歯が欠けていて常に舌や粘膜に刺激を与えている場合なども原因になります。
虫歯を放置していたり合ってない義歯を使っている方は常に癌の原因を持っていることになるので注意しましょう。
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まとめ
特殊な癌検診に行かなくても手軽に口腔癌の検診をできる場所があります
それが歯科医院です。ちょっとでも気になることがあればまずはかかりつけの歯科医院で診てもらいましょう。そして癌の原因になるような合ってない義歯や虫歯で歯が欠けていて刺激を与えるような歯はきちんと治療を行うといいですね。
口腔癌の特徴として進行してしまうと下顎を切除したり舌の大部分の切除など治療後に顔面の整形を行わないといけない場合もあります。これを顎顔面補綴といいます。口腔は食べるだけでなく、呼吸や発音、表情を作るなどなど生活をしていくうえで非常に大切な器官です。もし命を失うことがなくても口腔組織の大部分を失えば生活に支障をきたします。
まずはかかりつけの歯科医院でしっかりと歯の定期検診を受けて、何か気になる場合はすぐに診てもらいましょう。