セレック治療のメリットとデメリットとは?
こんにちは、名古屋市緑区の左京山歯科・矯正歯科クリニックの院長の宮崎です。新型のセレックオムニカムを導入して約3ヶ月経ちました。3ヶ月の間に100症例近くのインレーやクラウンを作成し患者さんに提供してきましたので今回はセレック治療のメリットとデメリットを書いていきたいと思います。
メリットその1:費用が安い
患者さんにとって1番のメリットはやはり費用ではないでしょうか。一般的なセラミックのインレーは5万近くすると思います。外注の技工士さんが作るセラミックインレー(e-max)はどうしても技工代も高いため患者さんから頂く費用も高くなってしまいます。しかしセレックオムニカムを使用したインレーやクラウンは自分の医院で作成しますのでその分費用を抑えて患者さんに還元することができるのです。
左京山歯科クリニックでは院内の非常勤の技工士さんがセレックオムニカムを使って技工物を作ってますのでクオリティーも問題ありません。
メリットその2:セットまでの期間が短い
一般的な技工物ですと型をとってそれを外注の技工士さんに送り作ってもらうので保険のものでも1週間、自費のものになると約2週間近く納期がいります。しかしセレックオムニカムでは自分の医院で作成するので2週間も時間はかかりません。通常は1週間で作成しますし、患者さんの時間の都合などで要望によってはもう少し短い期間で詰め物やかぶせものを入れることができます。これは自分の医院で作ることができることのメリットです。お忙しい方やどうしても早くセットしたい方はぜひセレック治療をおすすめします。
メリットその3:セラミック治療は虫歯になりにくい
セレック治療もセラミック治療の一種ですが最大のメリットはこの虫歯になりにくいということではないでしょうか。どうしても保険の銀の詰め物は二次カリエスと言って金属の下で虫歯になることが多いのです。銀の詰め物は日本の保険制度に合わせた質を落とした金属でいわゆる卑金属です。つまり口腔内で錆びたりしてきて金属と歯に隙間ができてきます。さらに保険の銀の金属をつけるためのセメントはくっついているようですが実は強く引っかかってるだけなのです。そして経年的に劣化してきて金属と歯の間に隙間ができて虫歯ができてくるのです。
セラミックの場合は保険の詰め物やかぶせものをつけるセメントは全く違うセメントを使います。レジンセメントと言ってセラミックと歯質が接着と言って一体化するセメントを使います。そのため経年的にも劣化はしにくく、さらに隙間もできないので保険の詰め物に比べると圧倒的に2次カリエスという詰め物の下での虫歯になりにくいのです。
メリットその4:型取りをしなくていい
これは皆さんビックリします。従来の型取りだとけっこう苦しかったり何度も型取りをしますがセレックだと歯を小型のカメラで撮影するだけですので比較的楽なのです。さらに石膏を流したりしなければいけませんのでセレックだと撮影して終わりなので非常に楽ですね。そして自分の歯が画面に出てきて見れるのでこれも患者さんはびっくりしますね。
デメリットその1:前歯には色が合いにくい
セレック治療のデメリットで1番は色ではないでしょうか。セレック治療はセレックブロックやe-maxやジルコニアのブロックを使います。ブロックにはA2やA3など様々な色のブロックがあります。しかし前歯というのは自費のオールセラミッククラウンであれば技工士さんが歯の色の写真をみてセラミックを盛って色を出します。技工士さんが作るオールセラミッククラウンでも1回で 合わないこともあります。なのでセレック治療では前歯の色はなかなか合わないと思いますので前歯のセラミック治療を行いたい方はセレックではなくて技工士さんが作るセラミックをおすすめします。
デメリットその2:歯の細かい形態は作りにくい
セレック治療はバーというドリルでブロックを削り出していきます。そのためバーよりも小さい部分は削れないのです。つまりものすごく細かい形態というのはセレックでは難しいということです。昔のセレックよりはかなり細かい溝も付与できるようになりましたが技工士さんが作る歯の形態には敵いません。 なので細かい歯の形態やディティールにこだわる方はセレックではなく技工士さんの作るセラミックを選んでください。
まとめ
セレック治療も他の治療もそうですがメリットとデメリットがあります。名古屋市緑区の左京山歯科クリニックではしっかりと詰め物やかぶせものを入れる前にカウンセリングをします。しっかりと特徴を知った上で納得したらぜひセレック治療を受けてください。院長の私自身もセレック治療をほぼ毎日行っていますが非常に経過も順調ですし、深い虫歯を削っても保険の銀の詰め物ですと凍みたり痛みがでてきたりすることも比較的あるのですがセレック治療ですと治療後の経過も問題ないことのほうが多いですね。
本物の歯と全く同じような色とディティールを求める方は技工士さんの作るオールセラミッククラウンやe-maxインレーを選んでください。 ある程度の歯の白さや形態で少しでも費用を抑えてセラミック治療を受けたい方はセレック治療を受けてください。