TCH
TCHとは”Tooth Contacting Habit”の略で歯列接触癖とも言います。通常は歯と歯は接触していません。歯が接触するときは物を飲み込む(嚥下)するときだけです。物を飲み込むときは上下の歯を接触させなければ飲み込むことができません。しかし、それ以外のときは上下の歯は接触しません。2~3ミリくらい浮いているのが普通なのです。
歯は瞬間的にはものすごい力が発揮されます。力を入れるときには歯を食いしばらなければ力は発揮できません。瞬間的には100キロ近くの咬合力(噛む力)がかかります。軽く歯が接触しているだけでも結構な力がかかっていることが多いのです。
通常は歯が接触している時間はどれくらいだと思いますか??なんと1日に20分程度なのです。えっ、たったそれだけなの?と思いそうですがこの程度なのです。考えてください、10キロ近くのバーベルを1日に何時間も力を入れて持っていたらどうですか?腕がおかしくなると思いませんか?歯や顎の関節も同じでTCHがある方というのは1日に通常の何倍もの時間、力が歯や顎の関節、周囲の筋肉にかかるので色々なトラブルが起こることがあります。
知覚過敏、顎間接症、偏頭痛、歯が割れる、など場合によっては全身症状につながることもあるのです。
TCHの改善はまずは気づきからです。自分を観察して無意識にはと歯を合わせてないかチェックをすることです。デスクワークなどで机に向かっている人なども要注意です。子供でもゲームをしていたりすると結構食いしばっていることも多いです。まずは自分で気がついて歯が当たっていたら離してください。
寝ている時の食いしばりや歯ぎしりはマウスピースで対応することが多いです。まずは歯科医院で相談してください