睡眠時無呼吸症候群のマウスピースは上下一体型
こんにちは、名古屋市緑区の左京山歯科クリニックの院長の宮崎です。
睡眠時無呼吸症候群の診断が医科から出て、医科から歯科へ口腔内装置の作成依頼が出たら歯科医院で歯型を上下取り装置を作成します。
睡眠時無呼吸症候群の治療のマウスピースは歯ぎしりやスポーツ用のマウスピースとは全く違います。歯ぎしり用やスポーツ用は通常上の歯に装着しますが、睡眠時無呼吸症候群の治療のものは上下一体型です。
つまり上のマウスピースと下のマウスピースが一体型になっていて口の開け閉めはできません。なぜそのような一体型なのかというと、睡眠時無呼吸症候群は寝ているときに舌が重力で咽頭に落ちてしまい舌根沈下の状態になり無呼吸状態になります。そのため舌が落ちないように下顎を前に出した状態で顎を固定する目的で上下一体型のマウスピースをはめます。つまりこのマウスピースは下顎を前に出したのを固定するために必要なのです。
歯科医師に必要なのはどの程度下顎を前に出すのか、いびき音テストなどを用いて下顎を前に出す量を決めます。またマウスピースの作成も通常のマウスピースとは全く違うので作るのも結構知識がいるんです。
このマウスピースは効果が出たかは患者さん自身に使ってもらうのと医科で効果の確認の検査が必要です。効果てきめんの方の場合は装着してすぐに睡眠が改善されよく寝れるようになったやぐっすり寝れたなどいい効果が出ます。効果が出にくい方の場合は下顎の前に出す量を調整したりして使ってもらい医科の先生と相談が入ります。
マウスピースの欠点は上下一体型なので違和感が強いのと口で呼吸している方の場合は口呼吸はマウスピースをはめてはできません。ですが口呼吸はあまり良くないため鼻呼吸にもっていくためにもマウスピースをはめてほしいと思います。
このマウスピースは歯で顎の位置を固定します。つまり歯周病や欠損があり部分入れ歯の人などはこのマウスピースを使うのが非常に難しくなってくるのです。口腔内装置は無呼吸症候群の改善に効果が出た方には非常に有用な装置です。でも歯周病や虫歯などで歯が悪くなってくるとその装置がはめれなくなり睡眠の質が下がります。ですのでしっかりと検診で歯周病や虫歯の予防をしていきましょう。
この無呼吸状態のマウスピースは医科からの紹介状がなければ保険適用はできません。まずは医科で口腔内装置が必要かを診断してもらってください。緑区ではとくしげ呼吸器クリニックをおすすめします。非常に無呼吸症候群の勉強をされているのでいびきや無呼吸症候群で悩んでる方はぜひ受診してみてください。
http://www.tokushige-kokyu.jp/menu07/
なお左京山歯科クリニックにも非常勤で来ている愛知医科大学の古橋先生も日本睡眠学会認定歯科医、日本睡眠歯科学会指導医、認定医を持っていますので無呼吸症候群でお悩みの方はご来院ください。必要によっては紹介状を書くこともできます。