あまり知られていない自費診療の義歯の特徴とは??
こんにちは、名古屋市緑区の左京山歯科クリニックの院長の宮崎です。 義歯の種類ってものすごいたくさんあるんです。保険の義歯はレジン床義歯といって1種類しかありませんが、自費診療になると義歯の種類は様々です。 今回は自費診療の3種類の義歯の特徴をお伝えしたいと思います。
保険のレジン床義歯とは?
保険診療で認められてる義歯はこのレジン床義歯です。レジンとは歯科用の樹脂で、簡単に言うとプラスチックのような材料の義歯です。
長所としては保険が効くので比較的費用を抑えて義歯を入れることができます。
短所としては使える材料、例えばクラスプという歯にかける金具のようなものなどの設計に制限があるということです。保険診療は国がこの材料でこういった設計で作りなさいと決めた治療です。そのため自由度は低く設計も限られているためどうして患者さんによっては慣れない方もいます。
またプラスチックはその特徴としてどうしても厚みを持たせないと割れてしまいます。そのため厚みや大きさが気になる場合もありますし、プラスチックは熱を通しにくい材料なので食事を食べても暑さや冷たさを感じにくいといった特徴があります。
コバルトクロム金属床義歯
いわゆる金属床という自費診療の義歯です。上顎の口蓋と言われる部分や下顎の舌側という舌のあたりの義歯の部分をコバルトクロムの比重の軽い非金属を使用した義歯です。
長所としては保険のプラスチックの義歯に比べて金属のほうが薄くできるため違和感が少なく軽く丈夫な義歯になります。 金属を使用することで熱の伝わりが良くなり食事の際に温かさや冷たさがよく分かり食事も美味しく感じます。
短所としては、金属の特性上修理が難しいことがあげられます。しかしきちんと作れば10年以上もっている金属床義歯もあるので本当に上部で良い義歯ができます。
ノンクラスプデンチャー
義歯のプラスチックのピンク色の部分を弾性のある材料を使って制作します。通常の部分床義歯にはクラスプという歯にかかる金具があり目立ちますが、このノンクラスプデンチャーはその目立つクラスプも弾性のある材料を使うので目立ちにくいのが特徴です。
長所は金属の金具が見えず審美的にも優れた軽い義歯が制作できること。
短所は、着脱が頻繁に行われると義歯が緩くなることです。一旦緩くなると金属の金具のようにきつく締める事ができませんので、修理や作り変えとなります。
また義歯全体が弾性があるため咬むことで義歯自体がたわみやすく残っている自分の歯に負担がかかります。金属床義歯やレジン床義歯に比べると長期間の仕様には向きません。
マグネットデンチャー
マグネットデンチャーとは義歯の維持や安定のために自分の歯の根にマグネットを埋め込み、義歯の方にもマグネットを入れて磁石の力で義歯を維持するものを言います。1つのマグネットで約600〜800グラムの維持力があります。最低でも2箇所はマグネットを入れる必要があります。
長所は、義歯のクラスプという金具が必要なくなる場合もあり審美的にも義歯を入れてるのが分からないこともあります。またマグネットの磁力で維持力を得ることができ咬む力を安定的に負担できます。
短所は磁力を発生するためMRIなどの撮影に影響が出る可能性があることと、横から加わる力には義歯は弱いこと、またレジン床義歯だと割れてしまうため義歯の強度が必要になることもあります。
まとめ
自費診療の義歯には色々種類があります。ここには書いてない義歯もあり機会があればまた紹介したいと思いますが、大切なのは義歯に何を求めるかということ、あとは自分の歯の状態によっては希望の義歯ができないこともあるためきちんと相談をして自分の口の中にはどの義歯が合うのかを考えましょう。
義歯は自費診療の物でも必ず着脱を行います。取り外しをしない義歯はありません。また総義歯以外の義歯は基本的にはクラスプという金具があり見える場合もあります。見た目もよく、着脱もしなくてよく咬める義歯はありません。 金具が見えなくて着脱しなくてよく咬めるのはインプラントしかないのです。義歯には義歯の特徴があります。自分が何を義歯に求めるかをきちんと治療相談をして把握しましょう。
名古屋市緑区の左京山歯科クリニックでは義歯の種類やインプラントの相談はコンサルティングルームでトリートメントコーディネーターがきちんとお話を聞いて相談を行いますのでご安心ください。