インプラント治療に必要なサージカルガイドとは??
こんにちは、名古屋市緑区の左京山歯科クリニックの院長の宮崎です。 インプラント治療はここ数年、CADCAM技術(3Dプリンターのようなもの)がかなり発達してきたこともありサージカルガイドというインプラント治療の補助的な機材が普及してきましたので今回はこのサージカルガイドを説明したいと思います。
サージカルガイドとは??
サージカルガイドとはサージカル=外科、ガイド=誘導ということでインプラントの1次手術の時に用いる、主にインプラント埋入のために骨にドリルする時に方向や深さを正確に行うための機材をサージカルガイドと言います。
このサージカルガイドを用いることでコンピューター上で事前にシュミレーションを行った位置や方向を実際の口腔内で再現することができます。
サージカルガイドを用いるメリットとは??
メリットはズバリ正確なインプラント埋入を行うことができることでしょう。どんなにインプラントの名医の先生がいたとしても実際のシュミレーション通り寸分の狂いなく埋入することはほぼ不可能です。必ずブレがでます。上手な先生ほどそのブレは少ないですがサージカルガイドを用いることでより正確にシュミレーション通りの埋入を再現することができます。
さらにインプラントの手術の時間をかなり短縮することができます。なぜならサージカルガイドなしだと術中に色々考えて埋入を行うため時間がかかります、しかしサージカルガイドを用いるとすでにコンピュータ上でシュミレーションを行っているためそのガイドどおりに埋入を行えばいいだけです。つまり考える時間があまりないため手術時間が短くなります。1時間のオペが半分の30分程度で終わることもあるので患者さんの負担も少なくなるのです。
サージカルガイドを用いるデメリットは??
デメリットはほぼないと言いたいですが強いて言えば患者さんの費用の負担が増えることでしょうか?緑区の左京山歯科クリニックではサージカルガイドを作成するために診断用ワックスアップ+CT撮影の費用が32400円かかります。サージカルガイドを作成するためには必ず診断用ワックスアップという治療後の口の中を再現した模型が必要になります。 そしてサージカルガイドの費用が54000円ほどかかりますので約9万ほど費用が高くなります。しかし安心、安全、そして正確にインプラント治療を行うためには必要になる場合があります。
サージカルガイドが必要なインプラント治療は??
ほぼ全てのインプラント治療に使ってもいいと思いますが強いて言えばよりシビアなケースには使ったほうがいいと思います。つまりインプラントの角度や深さがシュミレーションとほぼ同じでないとうまくいかないケースや顎の中の神経までの距離が短く、深さを誤ると神経麻痺が出るケースなどです。 そういったシビアなケース、つまり難しいインプラント埋入には用いたほうがいいでしょう。
サージカルガイドが必要でないインプラント治療は??
1歯欠損の中間欠損のような前後に歯があるようなケースではサージカルガイドは特になくてもいい場合もあります。なぜならガイドがなくてもよっぽど問題がでないからです。前後に歯があり周りの歯の傾きからインプラントの埋入も容易ですし、骨もそこまで吸収してることはありません。つまりインプラント埋入が難しくないことが多いのでなくてもいい場合が多いのです。
まとめ
サージカルガイドは安心、安全、正確なインプラント治療を行う上で現在はなくてはならないものになってきました。もちろんサージカルガイドなしでもインプラント治療はできますがもし自分や身内がインプラント治療を行うのであれば絶対にサージカルガイドを使ってインプラントを行います。 患者さんには費用面で高くなるのできついですがシュミレーション通りに正確にインプラントを埋入するのはどんな名医でも難しいということを理解して下さい。そして正確にできるだけ短時間にインプラント治療を行うのであればサージカルガイドは必須になってきます。きちんと医師と相談してサージカルガイドを用いるかどうか、用いなければいけないのか相談しましょう。