歯科医師のための睡眠学セミナー
こんにちは、名古屋市緑区の左京山歯科クリニックの院長の宮崎です。 今日は左京山歯科クリニックの口腔外科担当の古橋先生と一緒に東京のJR東京総合病院に睡眠学セミナーに行ってきました。
歯科と睡眠って関係あるの??
実は結構関係あるのです。学会も医師が所属する日本睡眠学会と歯科医師が所属する日本睡眠歯科学会があります。今回の研修は睡眠歯科学会主催のものです。
最近は睡眠がクローズアップされてきてます。エアウィーヴや西川エアーなど良質な睡眠を得るために枕やマットレスなどにお金をかける方もいます。その一方で睡眠障害で悩んでいる方もいるのです。
睡眠障害とは??
寝付けない、途中で目が覚める、ぐっすり眠れない、朝起きれない、日中の眠気、集中困難、いびき、無呼吸、などがあります。この睡眠障害は病院で診断して治療を行います。薬を使用したり、睡眠衛生指導を行います。 歯科で関係するのは睡眠障害の中でもOSASと言われる閉塞性睡眠時無呼吸症候群です。
睡眠時無呼吸症候群の治療は??
病院で睡眠時無呼吸症候群の診断をします。この診断を行うためには病院に泊まって終夜睡眠ポリグラフ検査(PSG)を受けます。そこで無呼吸症候群と診断されたら医師が治療法を決定します。その治療法の1つがOAという口腔内装置、つまりマウスピースなのです。お医者さんは歯の型取りなどができませんので歯科医師に依頼が来るのです。そこで歯科医師が口腔内を診察してマウスピースを作成するんですね。
医師からの紹介状がある場合に限って保険適応になります。医師からの紹介状にはこの検査結果なども書いてあるのでお医者さんと対等に話すためにしっかりと勉強しないといけないのです。
いびき防止のマウスピースを作ってください
患者さんからの問い合わせでたまにあります。マウスピースを作るのはできます。だけど、いびきの原因がわからないのに作成して大丈夫ですか??まずはいびきの原因がどこにあるのか診断しなければいけせん。その診断はお医者さんにしかできないのです。
緑区ではどこの病院に行けばいいのでしょうか?緑区では徳重呼吸器クリニックがおすすめです。PSG検査もしてくれますし、当院でも徳重呼吸器クリニックから依頼がきてマウスピースを作成したこともあります。
まとめ
無呼吸症候群だとただ単に日中眠いだけでなく、交感神経系の亢進、血管内皮機能障害、血管への酸化ストレスなどにより心血管系のリスクが高まります。つまり良質な睡眠が得られないと日中の眠気などで仕事に影響が出たり、さらには心血管系のリスクが高まり命にまで関係してくることこあります。
無呼吸症候群の有病率は成人で13〜27%とも言われてます。つまり5人に1人は無呼吸症候群の可能性もあるのです。ただのいびきだからと放っておくことは危ないかもしれません。睡眠と歯科、一見関係ないように見えますがマウスピースにより無呼吸症候群の改善が行なえます。毎日欠かせない睡眠、これからますます睡眠がピックアップされていくと思います。その時にきちんと医師と対等に渡り合える歯科医師になれるように勉強頑張らないといけませんね。