歯科治療の麻酔で気分が悪くなる!?局所麻酔で気をつけることとは?
歯医者さんで虫歯の治療をする時、麻酔をしながら行うことが多いと思います。
麻酔は痛みを感じなくさせて治療を行うことができるので虫歯の治療はもちろん親知らずを抜く時など、一度は経験されたことがある方が多いのではないでしょうか。
麻酔が効いてしまえば痛みなく快適にできますが、麻酔をするための注射の痛みなどで不安に思われる方、また歯医者さん自体も慣れなくて緊張されている方など様々いらっしゃるかと思います。
こういった気持ちの状態のときに麻酔をすると、気分が悪い、意識がぼんやりしてくる、心臓がドキドキする、など症状がでることがあります。心臓がドキドキするのは、アドレナリンといって血が止まりやすいように血管を収縮させる作用をもつ成分が添加されているため、どうしても起こりやすいです。
ほかにも一番起こりやすいものでは血管迷走神経反射といって、緊張やストレスが強すぎると麻酔をしたときの刺激で血圧が下がってしまい、身体がふらつく、意識がぼんやりする、といったことがあります。立ち眩みに似た症状ですね。
ほかにも過換気症候群といって呼吸を何度も頻回に繰り返してしまい、うまく酸素が取り込めない状態になってしまうことや、他にも薬自体にアレルギーがあるとかゆみがでて、呼吸が苦しくなることも、、
日常の診療で1番多いのが血管迷走神経反射です。多くの方が麻酔を打ったあとに気分が悪くなった、アレルギーが出たと問診票に書いてあるのはこの血管迷走神経反射である事が多いです。私も麻酔をしたあとに気分が悪いと言われたことは今まで何度もあります。
さらに実際の麻酔アレルギーは頻度としてはかなり低いと思われます。この麻酔のアレルギーは皆さんも聞いたことがあるアナフィラキシーショックというやつです。実際にアナフィラキシーショックが起こると歯科医院では対応が難しく救急車を呼んで大きな病院にいって処置をしなければなりません。アレルギーが出たと問診票に書いてある方もよくよく聞くとほとんどは血管迷走神経反射で自分でアレルギーと思い込んでいる方が多いようです。
麻酔をしている途中でも、気分が悪いなど、いつもと何か変わった症状があれば必ず申告しましょう。早い段階であれば横になって休憩するなどで回復していきます。我慢して状態が悪くなってしまうと、大きな病院にいって処置が必要になってしまうこともあります。また今まで麻酔や採血などをしていてそういった経験がある場合は、最初にお話いただけるといいと思います。しっかりとお時間をとりながら治療をさせて頂きます。他にも睡眠不足などで身体が疲れているときも起こりやすいので、治療がある場合は体調を整えてきて頂けるといいとおもいます。
当院ではできるだけ麻酔の注射の痛みが少ない様にするために、注射の前に表面の麻酔を使用しています。そして麻酔によるトラブルを減らすために何をすればいいのでしょうか?
1:歯科治療で麻酔をする前にはできるだけリラックスしておく。
これは難しいかもしれませんが、ものすごく緊張してたりドキドキしていると交感神経が優位になっています。この状態で麻酔をすると指したときのチクッとした刺激が反射となり迷走神経が優位になり一気に血圧が下がり立ち眩みに似た症状が出ます。麻酔をするときはできるだけ深呼吸して過度にドキドキしないようにしましょう。
過度に緊張していたり体調が悪いと麻酔後に気分が悪くなる場合があります。難しいですが出来るだけリラックスしましょう。名古屋市緑区の左京山歯科クリニックでは比較的細い注射針を使っていますので麻酔の際に痛みはそこまでありません。たとえが難しいですが、小学校1年生のお子さんでも少しは痛そうにしますが泣くほどではない痛みです。なので麻酔が怖い方も安心して治療を受けて下さい。
2:麻酔の最中や終わったあとに少しでも気分が悪くなったら申告しましょう。
気分が悪いのを放置しておくとさらに悪化してきます。少しでも気分が悪いなと思ったら近くのスタッフに申告しましょう。ちょっと気分が悪くても我慢しているとさらに悪化する場合があります。少しでもおかしければすぐに歯科医師に言いましょう。また普段から血圧が低く貧血になりやすい方も要注意です。逆に最高血圧が高すぎる方、具体的には150以上の方なども治療の前に歯科医師にきちんと申告しましょうね。
3:麻酔をする前日はあまり疲れることは辞めましょう。
体調が悪いと麻酔後に気分が悪くなることもあります。麻酔をする歯科治療の前日は過度に疲れる事は辞めておきましょう。
4:今まで麻酔をして異変があった場合は申告しましょう。化粧品アレルギーの方も申告しましょう。
麻酔のアレルギーアナフィラキシーショックの原因は歯科麻酔薬に含まれている防腐剤が原因と思われています。化粧品にもこの防腐剤が含まれているので化粧品アレルギーの方は歯科医師にきちんと申告しましょう。
名古屋市緑区の左京山歯科クリニックでは通常の治療では「オーラ注」という麻酔薬を使っています。このオーラ注は防腐剤が含まれていないのでアナフィラキシーが出にくいと考えられているからです。ですが100%ではありません。今まで歯科麻酔ので重篤な症状が出た方はきちんと申告しましょう。
そして痛くない麻酔をするためには表面麻酔や麻酔の打ち方ももちろんありますが患者さんにも協力して頂きたいことがあります。
麻酔をするときに力を入れない。力を入れて緊張した状態だと針を指すときに力がいり結果的に痛くなります。腕に注射をするときも力を入れていては痛いですよね。できるだけ力を抜いて麻酔を受けましょう。
痛みがあるときや歯茎が赤く腫れているときの麻酔は通常よりも痛い場合があるので出来るだけ痛くないときに歯科治療を受けましょう。
まとめ
歯科治療の麻酔は特別に痛くありません。むしろお医者さんの注射よりも表面麻酔を使うので痛みをあまり感じない場合もあります。左京山歯科クリニックでも丁寧に麻酔を打ちますので小学生でもお利口にできるくらいの痛みと言えるでしょう。
私も小学校1年生や年長さんであっても1人デンタルチェアーに座れる子はゆっくり丁寧にやれば泣かさずに麻酔を打つ自信があります。なので」大人の方であれば怖がらずにリラックスして麻酔を受けて頂きたいと思います。麻酔後の多くのトラブルは緊張していたり体調が悪かったりなどの問題から来ることが多いのでリラックスして治療を受けましょう。ただし本当に稀に麻酔によるアナフィラキシーショックもあります(何十年と歯科医をやっていて1人位)のでアレルギーやアナフィラキシーショックがあった方などはきちんと歯科医に相談をしましょう。