子供の歯の虫歯になりやすい部分を教えます。
子供の歯の虫歯になりやすい場所は決まっていのでなりやすい場所をしっかりとむし歯予防をする事でむし歯を防ぐ事ができます。それでは先に結論から言いましょう。
むし歯のなりやすい場所
3歳まで→上の前歯の歯と歯の間
3歳から6歳→奥歯の歯と歯の間
6歳から9歳→6歳臼歯の咬合面と頬側
12歳から→12歳臼歯の咬合面と頬側
むし歯予防
3歳まで→甘いジュースに気をつける
3歳から6歳→小児用のフロスとフッ素塗布
6歳から9歳→シーラントとフッ素塗布
12歳から→歯科検診とフッ素
それではそれぞれを細かく説明していきますね。
子供の歯のむし歯の治療について
子供の歯、つまり乳歯がむし歯になりやすいのは大人の歯と同じで歯と歯の間や、複雑な形をしている咬む面です。ぱっとみて分かりやすく黒くなり、穴が空いてくるのはかなり大きくむし歯がなってしまっている状態が多いです。むし歯が大きくなると、歯の中には神経があるので痛みを出してくる事もあります。
痛みがあれば、むし歯の治療は必要だけど、痛みがないなら乳歯は生え替わるのだから、痛い思いをしてむし歯の治療をしなくていいのでは?と思われる方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、むし歯が進行して歯の根っこのところに膿がたまると、乳歯の歯の根っこの近くに位置している永久歯に影響がでることがあります。永久歯が膿に押されて、通常の位置からずれてしまうことや、まだ歯の頭を作っているときに炎症があると、乳歯と生え替わって永久歯が生えてみたら歯の色が変色していることも。こういったことにならないように歯の神経の治療が必要な場合は行ったほうがよいです。もちろんすぐに生え替わってしまう場合は様子を見る事もあります。患者さんごとに変わってきますので相談してみましょう。
また、乳歯の時点でむし歯が多いと、そういったお口の中の環境を引き起こす原因があると考えられます。間食が多い、ダラダラ食べをしている、歯磨きがしっかりできていない箇所がある、など。そういった状態のまま、永久歯に生え替わっていっても、やはり同じようにせっかく生えたばかりの永久歯はむし歯になりやすくなります。今後ずっと使っていく歯が虫歯になってしまうのはもったいないですよね。そうならないためにも、何が原因となっているのか、歯医者さんと一緒に探していきましょう。 ただ歯の神経の治療を行うと、生え変わりを待たずに歯の根っこが吸収してきてしまうことや、逆に全く吸収してこずに生え変わりの邪魔をしてしまうことがあります。治療を行ったあとも定期的なお口の管理が必要になります。
3歳までの虫歯になりやすい場所とは??
3歳までで虫歯になりやすい場所はずばり上の前歯の歯と歯の間です。
3歳までの虫歯の原因はずばりあまーいジュースなどの飲み物で虫歯になります。ジュースでなくてもヤクルトなどの乳酸飲料や牛乳でも寝る前に飲んで歯磨きをしなかったらすぐに虫歯になってしまいます。歯磨きをしっかりする事も大切ですがまずは虫歯になりやすい飲み物の摂り方を気をつけましょう。ジュースなどの甘い飲み物は極力あげない方がいいと思います。3歳までに甘いジュースなどを多く与えると甘い飲み物が大好きになり砂糖中毒になるかもしれません。3歳で味覚が完成すると言われてるのでジュースなどはなるべく与えないように努力しましょう。アメなどもあげるのはやめて下さいね。
虫歯になってしまった場合はサホライドの進行止めかフッ素塗布で進行を遅らせます。3歳未満で歯科治療はできないのでむし歯を作らないようにしていきましょう。
無理矢理治療すると事故に繋がる事もありますし、過去には歯科治療で2歳児が亡くなった事もあります。小さなむし歯で無理矢理治療するのは言い方は悪いですが拷問です。親御さんはそのことをしっかりと理解していただき、無理矢理治療するのは親のエゴという事もあるのでしっかりと歯科医師と相談をしましょう。
名古屋市緑区の左京山歯科クリニックでは3歳未満でサホライドの進行止めやフッ素塗布以外の治療を希望される場合は愛知学院大学歯学部附属病院の小児歯科を紹介します。何かあっても対応が可能な大学病院でないと3歳未満の治療は危険を伴いますのでご理解下さい。
3歳から6歳までに虫歯になりやすい場所とは?
ずばり乳歯の奥歯の歯と歯の間です。
乳歯のむし歯は主にここにできます。逆に言えばこのなりやすい部分をしっかりと磨けば虫歯になりにくいと言えます。歯と歯の間のむし歯は通常はむし歯ができても普通の方が見ても分かりません。歯科医師がしっかりと診るかレントゲンを撮影しないとむし歯かどうかの判断は難しいと思います。そのために定期的に検診でチェックしましょう。また歯と歯の間のレントゲン撮影をすると早期発見ができます。
歯と歯の間はどのように磨けばいいのでしょうか?ずばり小児用のフロスを使いましょう。小児用のフロスが面倒という方はしっかりとフッ素を使うと効果的ですね。1番いいのはフロスとフッ素の併用です。フッ素については過去のブログを参考にして下さい。
https://www.sakyoyama-dc.com/blog/tooth-decay/フッ素の効果について/
奥歯の歯と歯の間のむし歯の治療はコンポジットレジンという樹脂でむし歯を削った部分を塞ぐ治療をします。無痛で治療するためにしっかりと局所麻酔をして治療をします。子供さんは治療中に痛いと治療が嫌になってしまうので麻酔をして治療する事をお勧めします。丁寧に麻酔をすれば5歳くらいの子でも治療は可能です。ただし治療のイスにきちんと座る事ができてこちらの言うことに素直に応じてくれるお子様が治療対象です。イスに座るのを嫌がったり口を開けたりしてくれないなど治療のトレーニングをしても難しい場合はサホライドの進行止めを塗り治療ができるようになるまで待ちます。
6歳から9歳までに虫歯になりやすい場所とは?
6歳臼歯とは6歳前後に生える奥歯で通常は下の前歯が生え替わったあとに生えてきます。
6歳から虫歯になりやすい場所はずばり6歳臼歯。6歳臼歯の咬合面(咬む面)と頬側(頬の方、外側)の溝が虫歯になります。
生えたばかりの永久歯は虫歯になりやすい状態で、だいたい3年くらいは虫歯になりやすいといえます。例えると生え立ての6歳臼歯はタケノコのようなもの。まだまだ成熟していなく虫歯になりやすい状態。この時期にフッ素をしっかり塗ると虫歯になりにくい丈夫な歯になります。9歳くらいで成熟して硬い歯になりますのでそれまではしっかりと予防をしてあげないとすぐに虫歯になってしまいます。
6歳臼歯が生えたらまずは歯科医院でシーラントをしましょう。虫歯になりやすい咬合面と頬側の部分にシーラントをしてあげるとむし歯予防にかなり効果があります。シーラントは歯を削ったりせずに行う事ができるので安心ですね。シーラントとフッ素を併用するとむし歯予防の効果も上がります。
12歳からのむし歯になりやすい場所とは?
1番奥に生える12歳臼歯です。
6歳臼歯のさらに後ろに生える歯の事ですね。たまに生えかけの時に親知らずが生えてきたと思って来院される方もいますが12歳前後で生えてくるのは第二大臼歯で親知らずではありません。注意して下さいね。
今までよりもさらに奥に生えるので歯ブラシが届かず虫歯になったり、中学に入り部活が忙しくなったり仕上げ磨きをする年でもなく小学生までは歯科医院に行っていたけど中学に入って行かなくなり虫歯になるパターンが多いですね。また部活でスポーツドリンクをたくさん飲むようになり虫歯になりやすくなる場合もあります。
むし歯予防としては中学に上がってもしっかりと歯科医院でむし歯のチェックをする事です。忙しくても夏休み、冬休み。春休みなどは歯科医院で検診を受けましょう。6歳臼歯同様に生えたばかりの永久歯はフッ素が取り込まれやすくなり虫歯になりにくい丈夫な歯になります。ブラッシングがうまくできていなく歯垢がたくさん付いている場合はブラッシング指導を受けるとなおいいですね。
各年代で虫歯になりやすい場所は変わってきますのでそれぞれのステージに合わせたむし歯予防が必要です。やみくもに歯ブラシだけしていては虫歯になってしまいます。虫歯になりやすい場所を知ってそれに合わせた適切なむし歯予防を行いましょう。