歯の溝が茶色いからこれって虫歯!?それ本当に削りますか??
歯の溝が茶色くなるとなんだか虫歯かなって心配になりますよね??鏡で見たら溝が黒くなってる(泣)どうしよう〜歯医者さんで削って治療してもらわないとってなりますよね。
でもそれはまだ時期尚早かもしれませんよ。実は歯の溝が茶色かったり黒かったりしても虫歯とは限らないんです。まだ着色の段階で虫歯の前の状態かもしれません。
僕らの歯の治療の基準は実質欠損と言って歯に穴が空いてしまった場合に治療をします。まだ溝が茶色い段階では穴が空いていない場合もあります。その穴が空いてないのにドリルで穴をあけて詰め物をするっていうのはなんだか矛盾してると思いませんか??穴が空いてないのに人工的に穴をあけて詰める。自ら虫歯を作っているようなものです。
近年、進行が遅い止まった虫歯はそのままでも長期に渡って良好な状態が保てることがわかってきました。つまりこの溝が茶色い状態で進行が止まっているのであれば削って詰めなくてもいいのです。
勘違いしないでほしいのは虫歯を放置していいというわけではないことです。きちんと歯科医師の診断で経過観察という場合は様子を見ていいです。しかし歯の状態にもよりますが3〜4ヶ月に1度はチェックをした方がいいですね。診断も目で見ただけでなくレントゲンやダイアグノデントといった機器での診断が大事です。
経過観察の間は虫歯の進行を遅くするまたは、進行を止める必要があります。そのためには以下の条件が必要になります。
1:不適合な人工物が入っていない
2:適切なブラッシングができて清潔な口腔状態が保てる
3:適切な間隔でメンテナンスに来院できる
虫歯を削って詰める場合は以下の状態に該当する方になります。
1:歯面が乾燥した状態で肉眼あるいは拡大鏡で虫歯による実質的な欠損を認める
2:冷たいものが凍みたり食べ物が引っかかったりするなどの自覚症状がある
3:歯並びが悪くブラッシングがうまくできない状態にある
4:レントゲン写真で虫歯の病変がエナメル質を超えて象牙質の1/3を超えている
5:虫歯のリスクが高い
まとめ
歯の修復物には寿命があるため安易に歯を削って詰めると再治療の確率が高まります。溝が茶色いからと言ってすぐに歯を削るのはやめましょう。まずはしっかりと診査して歯科医師との相談が必要です。